インスタグラムで情報収集 ビジュアル起点の合理性

 

検索の仕方で、年齢が分かる?


 

どこか街や観光地に出かけるとして、何を見るか、何を食べるかといったことを考えるとき、今の30代前半から下の世代は、インスタグラムを使って検索する傾向があるという。

たしかに世代によって検索ツールには違いが出てくる。

たとえば、PCでことさらInternet Explorerを起動して、わざわざヤフーのトップページに行き、あえて検索窓にテキストを入力する人は、還暦間際か、さらに上の世代である。

ブラウザは何であれ、アドレスバーに入力するのがアラフォーだろうか。私はそうしている。そういえばSafariには検索窓が見当たらない。検索窓とアドレスバー、同じ機能のテキスト入力欄を2つも置いておく理由はないということだろう。ヤフーとグーグルのトップページに今も検索窓が残されているのは、これに慣れ親しんだ世代を混乱させないための配慮だろうか。

ところで私は、外出先で店を探すときにグーグルマップのアプリから検索している。ここでインスタグラムを活用するという習慣はなかった。

しかし、インスタグラムで店や行く場所を調べることのメリットは、たしかにありそうだ。 

 

食べる・出かける先を中心に投稿


 

インスタグラムのユーザー数は急増中で、まずは女性に広がって話題になるうちに男性ユーザーも増えてきた。国内の利用者は1600万人と見積もられており、LINE(6800万人)やTwitter(4000万人)との開きは大きいものの、Facebook(2700万人)との差は縮まっている。主要ユーザーは20〜30代で、女性の比率が高い。

アラサー女性をターゲットとする雑誌「steady.(ステディ.)」(宝島社)は、17年8月7日発売の9月号で「働くアラサー女子1000人」を対象にインスタグラムの利用について実施したアンケート調査をまとめている。

調査では55%がインスタグラムを利用していると答え、投稿数は平均で月間4.2回という。投稿内容で多いのは、食べ物(30%)、お出かけ先(25%)、景色・風景(15%)、コーディネート(10%)と続く。

この回答からも見て取れるように、インスタグラムには外出先の情報がたくさんアップされている。画像を見れば、そこがどんな場所か分かるし、飲食店なら出てくるメニューがどんなものかを確認できる。投稿件数の多さで、店やスポットの人気の程度も推し測れる。もっとも、フォトジェニックであるというフィルターはかかっていそうだが。

食べ物や外出先の投稿が多い

 

投稿画像の個性が、口コミ効果を高める?


 

外出先の検索だけではない。「steady.」の調査では、アラサー女性はインスタグラムでメイクやファッションのトレンドをチェックしたり、新商品やファッションの情報を収集しているという。

これらの情報収集は、インスタ以外のツールでもやれることだ。むしろブログの方が関連情報が詳細に語られているし、ツイッターの方が拡散力に勝る。外出先で店を探す場合もグーグルマップの方が網羅性が高く、営業時間などの詳細情報も取得しやすい。あえてインスタグラムでやる以上、インスタで取得するからこそのメリットがなければならない。

ブログやツイッターで掲載される情報は、説明が詳しくなるほどリリース情報ないし取扱説明書のようであったり、アフィリエイト的なものになったりしがちだ。営業的でマニュアル的で、個人の感想や使用感が返って薄まるところがある。また、説明が詳細であればあるほど、テキストを読むのが面倒にもなる。

インスタグラムに投稿された画像には、写された商品そのものだけでなく、写す人のセンスも写り込んでいる。商品中心の情報ではあるものの、投稿した人の個性も加わった1枚のピクチャーになっていて、良くも悪くもイメージがいっそう重層的になる。それによってグッズやスポットのリアリティが増すのかもしれない。

投稿する方は、画像が中心でテキストが少ないからこそ、画像で表現することに工夫を凝らす。それによってその人が受けた印象を盛り込んだ、より口コミっぽい画像ができあがるのかもしれない。


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