ポケモン業

取材のアポがなく、仕事場にいるだけの日は途中で散歩に出る。座り続けることがいかに身体に悪いか、方々で喧伝されているのを聞いて、昨年からそんな習慣ができた。

不忍の池を回るのはよく通るコースの1つだが、今日は異変に気がついた。

まず賑わっている。そういえば夏休みに入ったしと思ったが、スマホをのぞいている人が異様に多い。

なるほど。これがポケモンGOか。リリースから今日は4日目くらい。



こんなに集まってポケモンに興じる姿は幼稚でみっともないけど、池の周囲で鳥や魚にエサをばらまいてる老人を目にするよりは不快じゃない。

スマホユーザーの行動を本当に変えている姿を目の当たりにしたことが鮮烈だった。 

ゲーマーは増えた。そして人はゲームで動き始めた。

スマホの普及で、ゲーマーが増えたのは知っていた。以前なら通勤電車で本を読むか寝るかしていた人が、ゲームをやっているんだなと想像できた。携帯ゲーム機を買うほどではないが、スマホでやれるなら遊んでみよう。そんなユーザーはいかにも多そうだ。ゲーマーの年齢層が広がり、女性が増えているのも、見ていれば気がつく。

裾野の広がったゲーマーは、方々に散らばってゲームをしていた。それがポケモンGOによって、どこかスポットに向かって集うようになった。不忍池の弁天堂は、そんなスポットの1つなのだろう。

通勤電車で見ている限り、ゲーマーの母数は多い。少なくとも新聞「紙」を読んでいる人よりは多い。情報メディアとしてのポテンシャルの高さは予想していたが、ポケモンGOによって、GPS連動のゲームには実際にゲーマーを動かす力があることが証明された。

情報のロケーショナライズ!

わざわざ外に出て、ポケモンGETねぇ・・・。とは思うが、目の当たりにしたように、大勢がそのように行動している。

本物の変化とは人が行うことであり、一時の流行とは人が話すことである。 P. F. ドラッカー

これまで情報は、場所を考慮することなく発信されていた。スマホがあっても、情報は基本的に人に結びつけられていた。誰に発信するか、情報のパーソナライズは進んだが、どこで情報に接するかまではあまり考慮されてこなかった。

これからはゲームに限らず、場所と情報を結びつけることの実践と研究が進んでいくだろう。

娯楽でも商業主義でも学術でもどんなジャンルでも、ヒドいものもスゴいものも、情報と場所は結びつきを深めていくはずだ・・・と、行動する前に語ってみる。


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