ラクーン Paid、BtoB後払いがコンビニ決済に対応

 

ラクーンが運営する「Paid」は、BtoBの後払い代行サービスだ。大小さまざまな約2400社が導入している。これまで取引先の支払い方法は銀行振込と口座振替のどちらかに限られていたが、17年9月からコンビニ払いが加わった。

飲食店等を運営する企業などに多い「銀行の営業外時間でも代金を支払えるようにしてほしい」という要望に対応したものだ。

企業間の取引は、掛売り(後払い)が9割以上、あとは現金払いと言われている。個人間の決済と違って支払い手段のバリエーションに乏しいのは、古くからの商慣習がそのようになっているというだけでなく、買い手である小売業などにとっては後払いが合理的な方法だからだ。店が仕入先に代金を払うのは、仕入れた商品を販売して売上を得てからにしたい。

もともと掛売りは、売り手と買い手、2者間の信用取引で行われるものだが、買い手の数が増えるにつれ、売り手の管理は大変になる。個人の売買にクレジットカード会社が入って信用取引を行うように、ラクーンは企業間の取引の間に入って、信用取引を代行する。

Paidでは、買い手への請求から入金管理まで一貫して請け負う。未払いが発生した場合でも、与信の段階で設定した範囲で代金を保証する。業務委託の手数料は取引額の1.9%~3.0%%と設定する。固定費を設定しないことで、利用企業は月ごとに取引額が上下しても、手数料の比率は一定になる。

 

独自ノウハウで与信管理


 

買い手の与信審査のスピードもPaidを利用するメリットだ。早ければ買い手の申請直後から取引を始められる。

ラクーンは、02年からアパレル・雑貨を中心としたBtoBサイト「スーパーデリバリー」を運営している。同サイトの決済は、スタート時点ではクレジットのみだった。企業間の取引にマッチした後払いを導入した06年以降、サイトの取引は急拡大した。11年スタートのPaidは、ここで培った請求代行ノウハウを活用している。取引先のデータを蓄積することで独自のロジックを構築し、スピーディな与信審査を可能にする。こうした与信管理のノウハウが後払い代行サービスのキモになる。売り手1社では管理しきれないところを補完する。

Paidは何か特別なITを使ったビジネスモデルというわけではないが、BtoB取引を拡大するうえで不可欠な与信管理を請け負っている。フィンテックがファイナンス+テクノロジーの意味なら、Paidもこの範疇に含まれるだろう。


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