これでいいのだ。タオルをたたんでリストレストに

 

野球で鉄人と呼ばれるほどの人は、骨が折れても打席に立つ。力士は「怪我は土俵の砂で治す」とか言って、膝の靭帯を損傷していても取組を行う(そして往々にして怪我は悪化する)。極端な例はさておき、職業によって痛めやすい身体の部分はあるものだが、多少の痛みは乗り越えなければ仕事にならない。

デスクワークで日々パソコンに向き合う人なら、やはり肩こりや腰の痛み、目の疲れなどに悩まされるだろう。そして時に発症するのが腱鞘炎。

私が腱鞘炎になるのは、キーボードだけでなくマウスも操作する右手首と決まっている。重症になったことはないものの、この2ヶ月ほど続いていた。

書き仕事に耐えられないほどではないとしても、症状を悪化させるのは避けたい。腱鞘炎は手首の角度に問題があるそうで、それを改善するために、世の中にはキーボードやマウス作業時の手首の負担を軽減する「リストレスト」なるグッズがある。

 

実際に使ってみないと分からない
自分の机とキーボードと手首で試さないことには


 

リストレストには、低反発の素材や木製、表面がレザー加工のものなどさまざまで、かたちや大きさも色々ある。ネットで見るだけではもちろん、リアル店舗で触れてみても、自分の座席に向かってキーボードやトラックパッドを操作してみないことには判断しかねた。

Amazonで検索すればいろいろ出てくるものの・・・。

 

夏場はさらに汗もかく。机に接する肌が汗でじっとりとなるのは不快だし、机に残る汗の跡も嫌なものだ。リストレストを置くようにして、そのリストレストが汗まみれになるとしたら、それも不快だろうと予想された。

汗をかく腕と机の接触を避けるために、アームカバーをしてみたこともある。これで机はサラサラだが、暑いことは暑いのでじきにつけなくなった。すると机に汗がつく。けっきょく暑い日はハンドタオルを敷いてパソコン作業をしていた。

今年は手首が痛み出してしばらくすると暑くなり、タオルを取り出したときにふと、折りたたんで手首を置いてみた。つまりタオルをリストレストにしてみた。

折りかた次第で高さを調整できる。市販のリストレストを試したことがないので比較はできないが、手首の負担が少ない角度に調整できないことはない。キーボード用とトラックパッド用。厚さだけでなく大きさも変えられる。

しかも汗を吸ってくれる。使っていくうちにヘタレ出したら、洗濯もできる。

これで充分ではないか。いくつかのリストレストをAmazonのお気に入りに登録し、価格の観察を続けていたが、すべて購入を見送ることにした。

 

手首の角度を決めるのは机と椅子と全身
微妙な相対関係で成り立つバランス


 

使ってみて、タオル製リストレストに効果があるかどうかは分からない。症状は悪化こそしなかったものの、痛みが消えるわけでもなかった。けっきょく、旅行で2日ほどパソコン作業から離れた時に痛みは消えた。休むのが一番。それは分かっている。

ただ、タオル製でも負担は和らぐ感じはあったし、汗を吸ってくれる快適さは確かにある。折りたたんで厚みを持たせた方が、汗の吸い方がいいようだ。

 

タオル製リストレストは汗を吸収、洗濯できる

 

そもそも、手首の角度はキーボードと両腕の問題だけではない。机と椅子の高さのバランスにも左右される。

考えてみると、座ってパソコンに向かうというのも全身のバランスで成り立っている。モニターを眺める目線の位置は、背筋と首の姿勢、頭の角度によって決まる。その背筋と首と頭の位置は、机と椅子の相対的な高さの関係に左右される。

座った時の上背の高さは腰の位置によって決まるが、腰から上にとって最適な位置が、腰から下の両足にもベストとは限らない。目線を合わせるために座席を低くしすぎると、両膝の負担になる。反対に目線を上げるために両足がちゃんとつかないほど椅子を高くすると、今度は腰が据わらないのでやはり疲れるだろう。

腰の位置によって机に向かう手首の角度も変化する。座り方をちょっと変えただけでも手首の角度は変わる。これほど微妙な手首の角度に対し、いろいろな素材・かたちのリストレストが、どれもぴったり来るとは思えない。どれがアタリかハズレかも分からないのにトライするのは気が進まない。市販のレストリストは、数百円から1万円を超えるものまで、とにかくいろいろある。

しばらくは自宅のタオルの中から、ベストな折り方を探すことに努力してみる。


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