monooQ、物置きスペースの不足を補い、余分を活かすシェアリング

 

需要創造とは、新たに作る・生み出すだけとは限らない。不足と過剰をリバランスすることで新たな市場が開けることもある。シェアリングエコノミーとはそういうものかと、Libtownが運営するmonooQ(モノオク)の事業モデルを見て思う。

このシェアリングサービスは、自宅のスペース不足で荷物を預けたいと考えている人と、自宅に余剰のスペースがあり、それを有効活用したいと考える人をマッチングする。

このような荷物を預かるサービスとしては、以前からトランクルームのようなものがあるわけだが、ロケーションにも規模にも価格にも制約があり、荷物を預けたい人にとって、必ずしも使い勝手のいい環境を整え切れない。それは仕方がないことで、預かる方は、預かる場所ありきでサービスを構築せざるをえない。

しかし預けたい人には、当然のことながら預けるのに適した場所と期間と価格に対する希望がある。

もしも預かる場所を飛躍的に増やすことができたら、預かって欲しいニーズも掘り起こせるだろう。その方法として、個人の住宅環境を利用するという発想だ。

 

預かりたい人と預けたい人を増やす


 

monooQに登録する預かり手は、それぞれ可能な範囲で物置きスペースを提供する。17年3月のローンチ時のリリースには、このようにある。

広いスペースを保有している必要はなく、押入れやロフト、クローゼットの一角、机の下など自宅やオフィスにある隙間スペースを“ちょこっとシェア”することで、荷物預かりのサービスをはじめることができます。

預かることのハードルを下げ、利用可能スポットを広げていく。

 

monooQの利用手順(HPより)

 

利用する側は、monooQサイトで希望に合った預かり手を探す。支払いはPaypalを通したクレジット決済で、事前に行う。Libtownは料金の指針こそ示しているが、実際の料金設定は預かり手が自由に決めている。荷物の受け取り方法もさまざまで、駅で受け取ったり、車を用意したり、宅配で受け付ける預かり手もいる。

Libtownは当初、観光地を中心に預かり手の開拓を進めていた。観光地の近くで一時的に荷物を預かるといった利用シーンを想定していたようだ。そういったニーズもあるだろうし、トランクルームのように長期の保管を望む利用者もいるだろう。8月からは1ヶ月単位の長期預かりをβ版として提供するようになった。

 

住まいのスペース不足・過剰をならす


 

預かり手に立地的な制約をかける必要はない。物を保管するスペースが不足している人はどこにでもいるはずだし、反対に家族構成の変化などで住環境を持て余している人だってどこにでもいる。

街区単位で見たって、スペースの不足・過剰の凸凹は家ごとにあるだろう。不均衡をならすプラットフォームを提供し、街区単位でスペースの過不足を調整できるとしたら、預ける方も助かるし、預かる方は資産の有効活用になる。

明治・大正の時代なら、自宅の空き部屋に書生を置くなんてこともあったかもしれないが、いまどき知らない人を住まわせるのも、住むのも気がひける。やるとしたら住居兼賃貸で管理人収入を得るみたいなやり方になるだろうが、そんな大がかりなことは面倒だ。

人を置くとなると大変だが、ちょっとした荷物なら預かれなくもない。そんな預かり手が増えるほど、利用者にとっては使いやすいサービスになっていく。


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