ミレニアル世代の日米差

次の消費トレンドをリードしていく世代として、1980〜2000年頃に生まれたミレニアル世代が注目されている。1年前なら「 」を付けるところだが、もうその必要はないだろう。2017年現在、ミレニアル世代は17〜37歳というレンジになる。

わりと幅が広い。一まとめにしていいのかと思うほどだが、その上の世代との比較でいえば、デジタル・ネイティブであり、冷戦構造の世界ついて物心を持たず、日本人に限ればバブルも歴史の範疇となる世代だ。生きてきた歴史背景が異なり、グローバル経済の中で暮らし、情報収集はネット、コミュニケーションはSNSベースで生活している。

もっとも、ミレニアル世代は米国で使われ始めた表現で、日本にあてはめる場合は解釈がずれてくるようだ。

ジャパンネット銀行が先だって発表した「ミレニアル世代のマネー事情を調査」では、「日本国内においては、現在の高校生・大学生・新社会人といった18~25歳の若年層をさして用いられるケースが多いようです」と書かれていた。先に示した年代とだいぶ違う。

ただ、こちらの設定の方が、上の世代との違いはより明確なようにも思える。17年はiPhone発売から10年。今の18〜25歳は、スマホ・ネイティブの世代である。私は1977年生まれで、残念ながらわずかにミレニアル世代に含まれない。それでも30代半ばくらいまでならライフスタイルの違いを克服できそうに思うが、25歳アンダーのスマホ・ネイティブともなると、やはり遠く感じる。

ところで、ジャパンネット銀行の意識調査では、ミレニアル世代の10年後の年収予想として、平均は430万円だったそうだ。20歳前後の予想としては現実的で、しっかりしている。まあ、平均を取ればそんなものかもしれない。



 

米国ミレニアル世代は、経済活動のボリューム層

 

米国で注目されるミレニアル世代と、日本の同世代とでは、それぞれの国内経済に与えるインパクトが異なる。

日本のミレニアル世代は、上の団塊ジュニアをピークに少子化が進行していった世代で、人口動態でいえば、現役で働いているうちはどうしたってマジョリティにはなり得ない。しかし米国のミレニアルズは違う。

日本でいう団塊世代を含む50〜70歳前後のベビーブーマー世代をしのぐ。人口構成比でいえばミレニアルズが約27%、ベビーブーマーズが25%くらい。これから新たに所帯を持ち、家を買ったり車を買ったり消費の中心になる世代というだけでなく、経済活動のボリュームゾーンが彼らであり、数十年スパンで米国の消費を引っ張る存在だ。

日本のミレニアル世代は、バブル後の長期低迷という環境下で20〜30代の所得はそれ以前に比べて低く、これから先は超高齢化の中で社会保障の負担が増す。米国のミレニアル世代も20代でリーマン・ショックを経験して所得的にそれほど恵まれていないことが特徴になっている。そもそも白人の比率が低いことも平均所得の低さに影響している。日米に限らず、欧州もこの世代は相対的に豊かではない。グローバルに資本主義経済が発展し、1%と99%の格差が云々と言われたのも、リーマン・ショック後、ミレニアルズが20代から30前後の頃になる。

 

カネも政治力もない世代

 

貧富の差、それも世代間のギャップを覆すのは容易ではないが、米国のミレニアル世代がまだしも恵まれているのは、人口の多さが政治力につながり得るところだろう。

そこへ行くと、日本のミレニアル世代は大変だ。貯金は少ない、社会負担は増える、政治力もない。私も他人事ではなく、社会環境は確実にミレニアル世代と共有している。

いま言われている「働き方改革」は、ミレニアル世代がどう生きて行くかに関わる問題だ。低所得で社会負担が重くて労働人口が少なくて老人が多い世の中で、幸せに生きるにはどうすればいいか? 課題に1つ1つ、対峙していかないと。

むしろ私がね。


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