1時間でも座り続けるのは身体に悪いとはいうものの、そのつど着替えて汗を流すわけにもいくまい。せめて歩こうということで、ここ数年は2時間も座り続けた後には、仕事を中断しても歩くようにしている。
炎天下を歩くには・・・
5月にもなると、外を歩く間にも日焼けして、首まわりがヒリヒリになることがある。
7月の今時分は、炎天下に頭をさらして歩くことに、身の危険さえ感じる。
日を直に浴びるから、頭もほてるし肌も焼ける。
やはり帽子を被るべきかと思い始めて数年、しかしまだ被ることがない。
服飾雑貨もいろいろあるなかで、帽子を選ぶほど難しいことはないように思う。
帽子は仮装? 嗜好品すぎる
帽子を被る大人といえば、私が思い浮かぶのは野球選手。次いでクロネコヤマトの宅配員。いずれも帽子が前提のユニフォーム姿だ。違和感はないが、そういう格好は普通しない。
ネクタイ、スーツ姿で被る帽子・・・。街中では、あまり見かけない。
強いて思い出すのは、かつての沢田研二か、故マイケル・ジャクソン。あれはステージ衣装だ。そういえばチャップリンも帽子を被っていたっけ。いずれにせよ日常普段の姿ではない。
そう、いまどき帽子を被るのは、日常普段の姿ではないと思っている。
別に被ってもいいけど、どんな格好であっても、帽子がなければ成立しないという普段着はない。普段着だけじゃない。マイコーもジュリーも、ステージの途中で大概は帽子を投げちゃうではないか。帽子がなくなっても、ステージ衣装が台無しになるわけではない。あってもいいけど、なくても済む。
日射病を避けるという実用的な道具として帽子を被りたいのに、このアイテムはあまりにもファッション性が問われすぎる。そのファッション性も、日常普段のセンスというよりは、どこか非日常的で、ほとんど滑稽なスタイルになってしまう。どんな帽子を被ろうとも。

こんな感じもドラマ風だし

これでは喜劇風
折りたたみの雨傘1本でいく
帽子は選べない。しかし直射日光は避けたい。けっきょく、日傘を差すようになった。
日傘といっても、折りたたみの黒い雨傘を差して日の下を歩いている。
そんな姿は、帽子を被っているより奇異かもしれない。
そう思われても、合理的な理由があるから構わない。
日傘そのものを差すとする。それで夕立に対処できるだろうか。雨傘なら晴れたときにも急な雷雨にも対応できるではないか。
夕立にやられて傘を用立てて、家に持ち帰って傘が増えてしまうといった不都合を避けられる。個人的に、それを「負け犬の傘」と呼んでいる。天気予報をちゃんと見なかったか、ツキに見放されたか。必要なときに傘を持っていない男は、「もっていない男」なのだ。
雨傘でも日傘として問題があるとは思えない。差せばかなり違う。
帽子を被るより、はるかに快適だろうと思う。なにせ、日陰を連れて歩くようなものなのだから。日を避けるだけで、風がはるかに涼やかに感じる。
世の中には男性向けの日傘というのもあるようだが、それほど需要はないだろう。晴れ・雨の兼用でいける雨傘で、十分に事が足りる。