有機より国産


オーガニック(有機)食品は、野菜でも加工食品でも販売が難しい。オーガニックじゃない商品に比べ割高なことが最大の理由だが、それがすべての理由でもない。オーガニックに対する評価が相対的に低い、もしくは関心が薄いことが根底にあるようだ。

 

外国産オーガニックより、ただの国産

たとえばオーガニックの中国産より、国産の非オーガニックの方が安心だと感じる人がいる(妻のことだが)。

オーガニックとして認証された商品なら、どのような環境で育てたかだけでなく、どのように製造したかまで確認されているものが多い。国産の表記で分かるのは出自のみだ。どのように作られたかよりも、どこで生まれたかを重視する。こうした「生え抜き信仰」は日本人の性質だろうか。食べ物に限らず、大相撲でもプロ野球でも散見されることだ。

 

国産オーガニックは過剰スペック

外国産のオーガニックが国産に劣るとしたら、国産のオーガニックなら評価されるかというと、そうでもない。大半の人は、国産であればオーガニックでなくてもいいと考える。国産であることが必要十分条件となっている。あえて割高のオーガニックを選ぶ人は少数派だ。

これでは生産者もオーガニック栽培をする気になれない。手間をかけても報われない。

需要があって生産量が上がれば、価格は下がるに違いないが、この循環をもたらすニワトリもタマゴも不在のまま、オーガニック市場は盛り上がりそうで突き抜けない状態のまま来ている。

2014年の規制緩和で、外国の認証品もオーガニックとして国内販売できるようになった。これで輸入品も含めたオーガニック市場の波が来るかと思いきや、来なかった。取材で、大手流通の担当者からそんな話を聞いた。

オーガニック食品は、今も一部の人向けのライフスタイル商品にとどまっている。

個人的には、国産品と同等の価格なら外国産オーガニックを選ぶ。しかし高ければ買わないだろう。もちろん国産オーガニックには手が伸びない。国産の信仰者でないことは自認するが、私にあるのは経済的な原理だけのようだ。

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