希少だからこそありかを知りたい。パート求職者のデータベース化

パートの有効求人倍率が1.75倍(17年3月)となり、バブル期を超えたと話題になった。販売・サービス業に限定すれば、3倍を超えるとも言われている。求職者すべてが仕事についたとしても、仕事の3分の2が埋まらない。大変な採用難だ。

パート市場の需給バランスを考えれば、企業は座して待っていても仕事は埋まりようがない。パート戦力は希少すぎる。応募を待つ受け身の姿勢ではなく、能動的に取りに向かわなければ、求人活動は終わりそうにない。そういう事情で、求職者に対し企業の方から仕事をオファーするサービスが増えている。LINEバイトのオファー機能とか、アイデムが提供するパートnaviとか。求職者は自分の希望条件を登録しておくと、企業の方から仕事の依頼が届く。売り手市場の力関係を如実に示した構図だ。

パート戦力の候補者は希少な資源であり、求人広告を載せてもおいそれとは集まらない。どこかに眠っているとしたら、どこに潜んでいるんだ? 採用担当者は焦れている。網をかけても手応えがない。魚群探知機でもあればなあ! そんな思いかもしれない。採用担当者にとって、パート希望者の条件が記載されたデータベースは、漁師にとっての魚群探知機のようなものだ。

 



 

自分では考えもしなかった職種に出会える?

 

求職者にオファーする機会は、企業にとってはやれるだけのことをやるという意味で有用だ。求職者にとっても、ただ待っているだけで楽ちんというだけではない。自分では考えたこともない仕事を、企業側から提示されることで新たな発見につながることもある。思ったこともないような仕事を勧められる。話を聞いてみると、やれないこともなさそうだ・・・と、企業側の努力で説得していくのだ。

このプロセスの副産物として、ミスマッチによる早期退職を抑制する効果が期待できる。企業側は求める仕事の中身を伝えようと努力するため、仕事を始めてからイメージと違った、こんな仕事はやりたくない、といった早期退職で最も多い理由を未然に防げるという理屈だ。ま、伝えたつもりが伝わっていなかった、求職者は誤解を前提にやれると判断したなんてことも、ざらに起こりうるわけだが・・・。

 

パート業務のスキル基準を設定できないか?

 

パート求職者のデータベース化を進めるうえで、本来なら実現すべきことがスキル評価の統一基準だろう。新規採用パートは一律この時給からスタート、しかないとしたら、パート労働市場は活性化しない。レジ業務1級とか、魚処理2級とか、天ぷら3級、カットフルーツ初段など、せめて同じ業種内で企業の枠を越えたスキル評価の基準があるといい。

より好条件を求めて店を離れる戦力もいるだろうが、新たに採用するときの効率はきっと上がる。パートは地域採用が普通だが、住居を変えねばならない事情など、いくらでも起こりうる。企業の枠を越えたスキル基準があると、人材データベースはいっそう使いやすいものになるはずだ。


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