ミッキーマウスとは何か? プラトンの定義によると

プルートという犬は、なぜネズミやアヒルに飼われているのか。あのアニメの世界で動物たちの序列はどうなっているのか。

序列をあえて理解しようとすると、そもそもミッキーはネズミなのか? と疑うしかない。

ネズミじゃないよね? と思う理由はいくつもある。

  • ネズミは手袋をしない。

  • ネズミはパンツを履かない。

  • ネズミは靴を履かない

  • ネズミは二足歩行をしない。

 

ミッキーは、ディズニーアニメの文脈でこそ、ネズミではない。人間なのだ。

見た目は、アニメに出てくる他の人間に比べて人間離れしているが、ルックス以外は人間そのもの。

ミッキーがどれだけ人間同然か、ここでは史上の賢人の知恵を借りよう。

古代ギリシアの哲学者、プラトン先生がミッキーの姿を見れば、「あれは人間じゃよ」と看破されるに違いない。

 

プラトン曰く、人間とは・・・


 

プラトンは、人間とは何かの説明として「二本足の、羽のない動物」と定義した・・・、と言い伝えられている。これはローマ時代から伝わる由緒あるエピソードではあるものの、おそらく与太話だ。

話はこう続く。

プラトンの人間定義を聞き知ったディオゲネス。このディオゲネスという人物は、事あるごとにプラトンと対立したとされる哲学者で、樽の中で暮らし、犬とあだ名された変人だ。かのアレクサンドロス大王をして、「余がアレクサンドロスでないとしたら、ディオゲネスでありたいものだ」と言わしめて、変人中のレジェンドとして(それだけではないとしても)歴史に名をとどめている。

そのディオゲネスが、「二本足の、羽のない動物」というプラトンの定義を聞いて、雄鶏の羽をむしり取り、「これがその言うところの人間か」とあざけった。

そんな話が、ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシア哲学者列伝』中の「ディオゲネス伝」に残されている。書物の作者もディオゲネスだが、樽のディオゲネス本人とは違う人なのでややこしい。

このエピソードには与太話らしく、ディオゲネスがあざけって以来、人間定義には「平らな爪を持つ」の一句が加わりましたとサゲがつく。

 

二本足に飼われる犬


 

羽のない二本足を人間と呼ぶなら、ミッキーも人間で間違いない。そしてドナルドダックも人間である。

ドナルドは、羽であるべき肩先をセーラー服の袖に通し、羽先は結んだり開いたり、あれは羽か? 手としか言いようがない。彼もまた羽のない二本足だ。

you are exactly a man too.

 

ところがプルートは、四本足。彼はやはり人間ではない。だから二本足に飼われているわけだ。

結論。あのアニメ世界で、ミッキーは人間同然だが、プルートは犬でしかない。

 

しかしプラトン先生の定義によると、たいていの猿も人間になってしまう。

猿をご存知なかった? いやいや。

ディオゲネスの雄鶏の羽をむしって・・・のくだりを言いたいがために創作された定義だろう。ディオゲネスの変人ぶりとサゲを際立たせるために練られた定義という印象。だから与太話と思われる。


Pocket
LINEで送る